障がい者雇用を調べているけど、メリットあるのかなあ
障がい者雇用って抵抗感あるなぁ
なんか迷う
こんな悩みを解決いたします。
障がい者者雇用のイメージが悪かったり、抵抗感があるという方も多くいらっしゃいます。
ものごとには良い面、悪い面がありますので検討する場合は必ず両方を抑えた方が選択の幅が効いてきます。
この記事では障がい者雇用についてメリットをまとめました。
障がい者雇用で働くために必要なことも併せて記述しましたので、参考にして頂けますと幸いです。
この記事の信頼性については運営者プロフィールをどうぞ。
私は現在進行形で就労支援に関わっている職員です。
就労に向けた訓練や障がい者雇用で働きたい方の支援にあたっています。
障がい者雇用にはメリットがあり、応募するうえでも雇用率の知識はあった方が優位に働きます。
マイナスのイメージが多い方は、私の経験を参考にすることで、捉え方が少し変わるかと思いますので最後までご覧になって下さい。
では、いきましょう。
当事者向けに伝える「障がい者雇用」のメリット
以下の流れで書いていきます。
障害者雇用のメリットは③つ
結論:ご病気や病状、年齢を理由に不当な扱いをされない
①合理的な業務配慮
合理的な配慮とは以下を言います。
障がいや症状の影響で、実行が難しい業務を行わないよう配慮する
たとえば
- 車椅子の人に10km先の取引先まで営業に行け→電話で営業するように配慮する
- 指示なしで行動できない人に「考えて行動しろ」と言う→やることを明確化した指示書をしめす
- 両耳が聞こえないにも関わらず、会話で仕事内容を伝える→筆談やチャットなどでやりとりする
極端な例でしたが、合理的に本人が実行できる内容に工夫をすることが配慮となります。
②年齢問わず
40代後半・50代だと応募案件に制限が出て仕事が選べないという話もありますが、障がい者雇用の場合は、年齢よりも「働きたい」「社会貢献したい」「できることをしたい」といった意欲的な部分を重視されます。
さらに自分の特徴や不調時の対策などが明確化されていることが、採用側はより大切にしていきます。
こんなツイートがあります。
私が関わった利用者様は51歳、54歳、62歳の方も就職できました。共通点はやる気でした。
③不調になっても仕事が続けられる
不調で一週間休むこともできます。もちろん、解雇といったこともありません。
体調を戻すために月の勤務時関数を減らすことは、企業側の雇用率に関わりますので必ず認められるわけではありません。
しかし、休むことを認めるという配慮は得られます。
障害者雇用で働くための条件
結論:障がい手帳を持っていることが必須
なお、症状別に等級がもうけられており、症状が最も重いものを1級と定めています。
手帳には種類があり、取得が必要
手帳について以下で解説していきます。
身体障害者手帳
身体に障害がある方に交付されます。人工骨頭、麻痺、高次脳機能障害、内部障害などが対象です。等級は1~6級まであり、 有効期限はありません。
療育手帳
知的障害のある方に交付される手帳です。国がガイドラインを設定しており、準じて自治体が運用しています。
名称も自治体によって異なり、有名なのは東京都では「愛の手帳」と呼びます。
等級や期限については自治体の取り決めで変化したり、異なります。
精神障害者保健福祉手帳
メンタル不調者、発達障害の方を対象とした手帳です。等級は1級~3級まであります。有効期限は2年となっているため更新手続きが発生します。
手帳を取得するためには、初診から6ヶ月以上の経過が必要です。
障がい者手帳取得の方法
以下のような手順を踏んでいきます。
- お住まいの自治体にある福祉課の窓口にいく
- 自治体で取り決められている所定書類の説明を受ける
- かかりつけの医療機関で医師から診断書を貰う(手帳専用の診断書です)
- 福祉課に提出して必要な申請書類を記入する
- 発行
障がい者手帳取得のメリット
主に3つです。
税金の控除
障害者控除、特別障害者控除、自動車税などの控除措置が得られます。所得税や住民税の税制優遇が得られますので、負担が軽くなります。
車も地方では移動手段として必須になっていたりするのも事実ですから、減らせるものは負担を減らした方が生活にゆとりができます。
NHK受信料優遇
対象は以下のような感じとなっています。
- 全額免除-非課税世帯+障害者手帳保持者
- 半額免除‐視覚・聴覚障碍者、重度の障害者が世帯主である世帯
テレビを設置していると受信料がかかりますが上記に当てはまると免除措置が受けられます。
交通機関
公共交通機関であるJRや国内空港では機関に応じた障害手帳割引が受けられます。
また自動車による移動では、タクシーは手帳の掲示で10%の割引、高速道路は事前手続きで50%割引が受けられます。
障害者雇用枠で働くために使えるサービス
以下2つが主です。
障害手帳を持ちながら個人で障害者雇用枠での就職活動をされている方もいるかと思いますが、バックアップとして機能するため利用されていると有利に働いていきます。
企業から見た「信用」がどのくらい厚くなるかです。
障害者雇用専門のエージェント
就職活動で思いつくのがエージェントだと思いますが、障害者雇用枠にもエージェントがあります。
例は以下のようなサービスになります。
詳細についてはこちらの別記事で解説をしましたので、興味がある方はご覧になって下さい。
就労移行支援
就職をサポートするサービスです。
障害者雇用枠でも、
など、こんな悩みの方は、転職エージェントよりも「おすすめ」です。
詳細については解説済みですので、参考にどうぞ。
➤ 【必ず働けます】障害福祉のサービスで悩むあなたを完全サポート【安心】
【基礎知識】法定雇用率は抑えよう
理由:知ってるか知らないかで不当な扱いを避けられるから
障害者雇用促進法
以下、引用です。
目的:(障害者の職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ること)
引用:厚生労働省
「自立を促進する機会とする」と定められており、社会全体で支えるというのが目的となります。
障害者雇用は義務づけ
法定雇用率で定められています。
以下、引用です。
対象障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等
引用:厚生労働省
対象障害者の雇用義務等:国及び地方公共団体における、法定雇用率が未達成の場合の採用計画の作成義務、民間事業主における、法定雇用率の達成義務等
雇用率が達成できていない職場は、「採用しない」だと法律違反ということになります。
雇用しなければならない基準については次の通りです。
民間企業の法定雇用率は2.3%です。従業員を43.5人以上雇用している事業主は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。
引用:厚生労働省 事業主の方へ
算定基準が明確に定義されています。
障害者雇用が未達成の企業は速やかに採用をして雇用率を達成しなければならない義務があり、報告の義務も定められています。
障害者雇用状況報告
従業員43.5人以上の事業主は、毎年6月1日現在の障害者の雇用に関する状況(障害者雇用状況報告)をハローワークに報告する義務があります
引用:厚生労働省 事業主の方へ
障害者雇用は企業の従業員数に応じて決められていますので、義務となります。
障害者雇用で精神障害者は積極採用
平成30年に障害者雇用のなかで、精神障害者を採用しなければならないことが義務化されました。こちらが参考になります。
➤ 厚生労働省: 障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりました
雇用率の改訂で、算定も変わりましたのでようやく認知されはじめたという感じです。
障害者雇用と一般雇用の違いとは?
結論:給料と仕事内容、配慮が含まれていることを忘れずに
①給料の差:障害者雇用は配慮も含む
時給なら最低賃金、月給も新卒より少し安めなのが多いです。
業界や職務内容では、システムエンジニア、アプリ開発者、会計士など専門的なスキルで仕事をされる分野は給料水準は比較的高めとなっていますが、一般雇用に比べると下がる傾向です。
少ない部分を補う形で合理的配慮が含まれているという考え方だと納得がいくと思います。
- 定期受診のための休暇配慮
- 休憩時間を余分に設ける調整配慮
など、法律に沿った配慮が含まれます。
給料も大切ですが、1日でも長く働ける調整は金銭よりも大切だと言えます。
②仕事内容:合理的な配慮の有無
特性や症状を配慮して、仕事が実行しやすいように整えるのが合理的な配慮です。合意した配慮を怠ると障害者虐待にも繋がります。
必要な配慮がすべての企業で実行できるかは企業にもよりますので、採用面接で確認することとなります。
障害者雇用の本音について
ツイートをまとめますので参考にどうぞ。
【まとめ】当事者向けに伝える「障がい者雇用」のメリット
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
障害者雇用は給料が安いと言われたりしますが、技術が求められる職種であれば高収入の傾向はあります。しかし、それなりの仕事内容を求められますから簡単なものではありません。
大切なことは「給料を理由に仕事を転々としてしまうことではなく、自分が納得した仕事で長く働くこと」
手帳の取得は賛否両論あるかと思いますが、税金等の控除で固定費の軽減ができ、暮らしが豊かになります。
障害者雇用で働くことで体やメンタルに過剰な負荷をかけずに働くことができますので、自分を大切にすることに繋がります。
自分にあった働き方が分からない方は「転職エージェント」や「就労移行支援」の利用も積極的にすべきだと言えます。
使える資源を使うと、ブラック企業を引くリスクを下げることができます。
就職活動は大きなエネルギーが必要です。転職を繰り返すといつの間にか疲れてしまいますし、自己肯定感も下がって不安感が増してしまいます。
そうならないよう、私は道しるべとして必要な内容が届くように行動をしていきます。
この記事で解説した転職エージェント、就労移行支援については下記の別記事から詳細の確認ができますので参考にどうぞ。
◆転職エージェントについて
◆就労移行支援について
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