【安心】自閉症が軽度でも就職して働けます【チェックリストあり】

悩む人
悩む人
  • 完全に当てはまらないが、自閉症の軽度症状があるかもしれない
  • オレって自閉症なのかなぁ、どうすればいいの・・・
  • 否定型(あてはまるか分からない)っぽいからもっと知りたい
  • 自閉症が軽いけど就職できのかなぁ


こんな疑問にお答えします。

大人の発達障害について調べていくと、自閉症(ASD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)は目にすると思います。

症状はまとめられていますが、重症別でみることは少ないと思います。

  • 仕事ができるのか
  • 将来はどうすればいいのか
  • これからどうすればいいのか
  • 自分は自閉症なのか

など、

様々な悩みがあるかと思いますが、まずは自閉症について知っていきましょう。

小林玄人
小林玄人

執筆者の経歴

  • 作業療法士10年以上
  • 勤務歴(病院・介護施設・児童支援・就労支援)
  • 現在は就労支援に従事(障害のある方のリクルート)


仕事で就労支援を行っています。

軽度~重度の自閉症の利用者様と接してきた経験をもとにまとめます。

タイトル通り

「軽度の自閉症でも働けます」


働くために自分自身の振り返りをしながから、自己理解を深めていきましょう。

対人行動や日常生活の特徴など、細かい部分で生きにくさを感じている人もいるかと思いますので、まずは自閉症の特徴を知っていきましょう。

知ることが出来れば対策が分かり、自分にあった職場、働き方で仕事ができますので、ストレスが軽減されます。

この記事では、自閉症の中でも軽度症状についてフォーカスしていきます。

※ 中度でも重度でも、自閉症についてポイントは共通しています 

この記事はこんな方に向けて書いています

  • 完全に当てはまらないが、自閉症の軽度症状があるかもしれない。
  • 否定型(あてはまるか分からない)っぽいからもっと知りたい。
  • 自閉症の診断があるけど、軽度か中度なのか分からない。
  • 自閉症と言われているけど症状は軽度。就職できるのか不安。
  • 軽度自閉症だけど自分のことが分からない。
  • 職場で失敗続きだけど、自閉症の軽度症状なのかなぁ。

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自閉症が軽度でも就職して働けます

自閉症が軽度でも就職して働けます

自閉症が軽度でも働くことはできますが、職場で困らないよう学びましょう。

自閉症のポイントは以下になっています。共通ポイントもありますが、軽度症状にフォーカスしていきます。

最後に、困り度がどのくらいあるのか項目をもうけますので、自分に当てはめて考えてみましょう。

軽度でも自閉症の原因に違いはあるのか?
自閉症スペクトラムと自閉症の違い
自閉症の診断テスト
軽度自閉症の症状について
軽度との違い、中度や重度の自閉症について
軽度の自閉症かも?困り度をチェックしてみよう
軽度の自閉症でも仕事はできるのか?

軽度でも自閉症の原因に違いはあるのか?

軽度でも自閉症の原因に違いはあるのか?

「軽度者のみ違いがある」という見解はありません。

自閉症の重症度の捉え方は、

自閉症の特徴が平均値からどのくらい突出しているか


自閉症でみられる特徴については、下記の総合記事から学べます。

ASDの特徴を詳しく解説【結論:未来は明るい】


視覚的にざっくり分かりやすいよう示すと、軽度者は凸凹加減はあるものの振幅が狭く、中等から重度は極端な偏りが顕著です。

軽度でも自閉症の原因に違いはあるのか?
【図解1】軽度自閉症の凸凹加減
軽度でも自閉症の原因に違いはあるのか?
【図解2】重度自閉症の凸凹加減


偏りが大きい程、コミュニケーション、社会性の障害が大きくなるため、

日常生活が思うように営めません。

自閉症スペクトラムと軽度自閉症の違い

自閉症スペクトラムと自閉症の違い

総合記事と内容が重複するポイントもありますが、医学的分類による呼称や分類の違いを示します。

自閉症スペクトラムは以下を総称していいます。

  • 自閉症
  • アスペルガー症候群
  • 特定不能の広汎性発達障害
  • 小児期崩壊性障害


自閉症スペクトラム、軽度自閉症は発達障害のひとつです。

軽度自閉症の診断テスト

軽度自閉症の診断テスト

自閉症スペクトラム指数(AQ)をテストする方法があります。

自閉症は血液検査やCT検査から数値に基づいて判断できるものではありません。

日常生活でどのくらい困り事があって、社会生活がどの程度行いにくいのかを基準に、判断をしていきます。

AQテストについては「元住吉こころみクリニック」様に分かりやすい記載がありますので、参考にどうぞ。

テストする項目は以下です。

  • 社会的スキル
  • 注意の切り替え
  • 細部への注意
  • コミュニケーション
  • 想像力


ASDの特徴で言われるように、どれも職場、日常生活で発生する困り事に直結する項目と言えます。

軽度自閉症の症状について

軽度自閉症の症状について

自閉症の抑えるべき症状は共通しており、以下になります。

  • コミュニケーションの低さ
  • 強いこだわり思考
  • パターン化した行動
  • 社会性の低下
  • 想像が苦手

軽度の場合は「図解1」にあるよう、平均値に対してこの項目の凸凹加減が少ない傾向を言い、

特徴があるにも関わらず

我慢しながら生活水準をなんとか維持できる


私が職場で相談を受けるケースの多くは、このような状態である方が多めです。

児童支援(子どもの支援)を行ってきた経験も踏まえて、幼児期、学童期にみられる内容について触れていきます。

幼児期の軽度自閉症とは?

保育園や幼稚園で過ごす就学前の期間を「幼児期」と言うことが多いです。

「こども」も発達段階に応じて分かれています。

保育園と幼稚園は厳密に言うと役割が異なりますが、遊びながら学習し、交流を中心とした発達を踏んでいく時期ででもあります。

  • 明らかな言葉の遅れ
  • 体のしなやかさが無い
  • 毎日友達と喧嘩になる

など

こんなことが起こればすぐに教育相談になっていきますが、重大なポイントに発展しなければ見落とされることが多いです。

幼児期は成長段階ですので、明らかな偏りが出なければ「分かりにくい」というのもあります。

(詳細について追記予定です)

学童期の軽度自閉症とは?

小学校から中学校の時期を「学童期」と言います。ルールや規則を守りながら社会性を養い、基本的な学習能力を高めていく時期です。

幼児期で苦手とした特徴をベースに、学校生活で見られることが多いです。

  • 体育の時間が苦痛で仕方がないが参加できる
  • 周りに合わせて授業をするのが億劫だができる
  • 好きな教科、嫌いな教科がはっきり分かれる

など

こちらも学校生活の中で大きな問題に発展しなければ、何となく過ごせてしまいます。

(詳細について追記予定です)

軽度との違い、中度や重度の自閉症について

軽度との違い、中度や重度の自閉症について

軽度と違い、中度から重度の自閉症は日常生活で「生きにくさ」が大きいです。

自閉症は知的障害、言葉の遅れを伴う場合があります。

詳しくは総合記事「ASDの特徴を詳しく解説」をどうぞ。

近年増加傾向にある「大人の発達障害」は、主に大学生~社会人となる部分で判明するケースが殆どです。

私の臨床経験になってしまうのですが、「大人の発達障害」として言われる自閉症は軽度~中度が多い印象です。

重度の場合は、幼児期から運動機能、言語発達で明らかな遅れが顕著で、能力を獲得するために1年~2年かかる場合があります。

私が感じたことをひとつの目安として記載してみます。

(私の臨床経験、そのほか参考文献を参考にしています)

項目はこちらに沿って行きます。

  • コミュニケーションの低さ
  • 強いこだわり思考
  • パターン化した行動
  • 社会性の低下
  • 想像が苦手

参考文献は「自閉症の判定基準」です。

※生産活動や日常生活に沿った内容としていきます※

中度の自閉症


症状が複数の領域にわたってみられており、場面によっては援助が必要

(詳細について追記予定です)

(例)

コミュニケーション

  • 仕事で使うやり取りは可能だが、相手の立場に立ったやりとりが困難
  • 言葉のやりとりで摩擦が生じるような言動がある
  • ロボットのようなやりとり


想像が苦手

  • 指示されたことを理解するために多くの時間を要してしまう
  • 詳細な手順が書かれた指示書がなければ生産活動が難しい
  • 明確な理由が分からなければ作業が実行できない(必要性を感じられない)



重度の自閉症

症状が目立ち、複数の領域にわたってみられており、常に援助が必要

(詳細について追記予定です)

一般的な就労は難しい方が多いです

(例)

コミュニケーション

  • 仕事で必要なやりとりが困難
  • 生活場面でも絵カードを用いるなど工夫が必要


強いこわだり思考 

  • 修正が困難


パターン化した行動

  • 決まった行動が修正できない


社会性の低下

  • 他者と交わることができない


想像が苦手

  • 感じ取ることができない



軽度の自閉症かも?困り度をチェックしてみよう

軽度の自閉症かも?困り度をチェックしてみよう

仕事場面を想定した困り度をチェックしてみましょう

チェックがどのくらいつくか、今の自分を理解するために参考にしていただければ幸いです。


15歳以上の患者様にしぼって行われた研究データをもとにしています。

平均年齢が18歳と若めです

参考文献:自閉症スペクトラム障害における自己理解と対処スキルに関する研究

あなたはどくらい?:

仕事で必要な「対人場面」のチェックリスト

( 8項目中 / ○個 )

  • 職場で相手の感情が読めなくて困る
  • 相手の立場に立って考えるのが苦手
  • リアルタイムに動いている状況に合わせたり、空気を読むのが苦手
  • 他者と協力して行動したり、作業するのが苦手
  • 職場のルールにどう合わせたらいいのか分からない
  • 職場の同僚、お局様、上司との関係性が悪くなってしまう
  • 職場で興味がないことはしたくない
  • そんなつもりがなくても、「態度がでかい」「偉そう」と言われてしまう

あなたはどのくらい?:

仕事で必要な「コミュニケーション」のチェックリスト

( 9項目中 / ○個 )

  • 質問したり、発言した時にひんしゅくをかうことが多い
  • 含みのある言葉、嫌味を言われても言葉通りに受け止めてしまう
  • 話し方に気持ちがこもっていないと言われる
  • 会話に入れない
  • 言葉の裏の意味が分からない
  • 自分の話したいことばりを話てしまいがち
  • 相手の言いたいことが分からない
  • 相手に分かるよう説明することが難しい
  • あいさつ、お礼いう、謝ることが苦手

あなたはどのくらい?:

仕事で場面でみられる「こだわり」のチェックリスト

( 7項目中 / ○個 )

  • 仕事をしていても自分なりの決まりがあり、それを変えるのは難しい
  • 行動や考えに必要以上にこだわってしまう
  • やっていることを邪魔されると不快になる
  • 思い通りにならないとすぐイライラする
  • 仕事を人に任せることができない
  • あいまいな態度、規則から外れた行動が受け入れられない
  • 急な予定変更が起こるとパニックになる

あなたはどのくらい?:

仕事場面でみられる「行動」チェックリスト

( 5項目中 / ○個 )

  • 思ったことを言わずにはいられない
  • 一度に複数の指示を出させると混乱する
  • 新しい人、場面がとても苦手
  • 待つことが苦手
  • 先々の予定が分からないと不安で仕方ない



軽度の自閉症でも仕事はできるのか?

軽度の自閉症でも仕事はできるのか?

結論:可能です

チェックリストの当てはまった項目に対し、自分について深堀りをしましょう。

こんな時は見つめなおしが必要


チェックリストは「自己理解」を深めるためのものです。

今の労働環境、職場はあなたにあっていますか?

✖ チェックが多い = 働けない

○ チェックが多い = 考えるチャンス


自分の特性を理解しながら、いまの生活、労働環境、仕事について振り返りを行うためのきっかけにし、立ち止まって考えてみましょう。

  • 仕事が続かない
  • 職場で上司や同僚と折り合いがつかない
  • 働いていてストレスが多い
  • 思い通りにならないと気が済まない

など

自分のことを理解しながら、特性に応じた行動ができるよう、いちど立ち止まって考えることコントロールする力を磨いていくことが、あなたの生きやすさに繋がっていきます。

【まとめ】自閉症が軽度でも就職して働けます

【まとめ】自閉症が軽度でも就職して働けます

自閉症が軽度でも働くことができる

そのためには

自分のことを知って特性を理解する

あなたにあった生きにくさを理解し、生きやすいように整えていく


書籍も様々発売されていたり、インターネットで調べたりすることも自分を知るための方法です。

  • なんとなく・・・
  • ただ・・・
  • 言われたから・・・
  • 年齢的に・・・

こんな理由で、あなたに合わない職場に就職して働くだけでは、長続きはしません。

職場を転々とすることにもなりかねません。

本当の自分を知り、

本当にやりたいことを考え、

何ができるのか考え

納得して働く方が、あなたにとって長く勤まる場所が見つかり「やりたいこと」ができるのではないでしょうか。

自己理解を深めるため「公的支援」を受けることは近道です。

「制度」ついて知らない場合は、こちらの記事から学習できます。


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