
うつ病で働けないです。
働くにはどうすればいいでしょうか?
分からないことだらけで困っています。
考えれば疑問も多いです。
- うつ病で働けない人の原因はなんだろう?
- うつ病で働けないのは甘えなのか?
- うつ病で働けないと罪悪感があるなぁ・・・
- うつ病で働けないけど生活保護はもらえるの?
- うつ病で働けない人はどうするればいいのか?
こんな疑問にお答えします。
結論、うつ病でも働けます! 思考法・自己コントロール力が鍵です
ツイートにもあるように、自己管理、思考法が生活で大切です。
この記事では、働けない原因や困ること、うつ病でも働けるようになるための思考法、自己コントロール力が向上する方法を解説します。
程度によりますが、高望みせず、自分にあった内容で働いている方が多いのが現状です。

執筆者の経歴
- 作業療法士歴 10年以上
- 勤務歴(病院・介護施設・児童支援・就労支援)
- 現在は就労支援に従事(障害のある方のリクルート)
現在進行形で就労支援に従事し、ご病気を持たれた利用者様の支援を行っていることを踏まえて、解説していきます。
働けないのはうつ病だから?未来は自分で決めるもの!

うつ病で働けない原因を具体的に解説をしていきます。
すべての方に当てはまる訳ではありませんが、うつ病で働けないと悩んでいる方は、振り返りにお役立て下さい。
うつ病の理解不足、働けないのは体調管理が不十分
いきなり仕事に行けなくなったり、一度休むと復活が遅かったり、休みがちになるなどの症状はありませんか?
雇用主や同僚は心配にもなりますし、仕事の割り振りや業務問題も発生してきます。
体調管理ができないことで起こることを具体的に解説します。
具体的な症状①:疲労感がコントロールできない
「よし、起きよう」と思って動こうとすると、全く体が動かなく、だるくて重い。
1日働いただけなのに、二週間働きつめた感覚になってしまったり、休む時に休めない。
うつ病の方に良くある症状です。
一生懸命働く気持ちは分かります。しかし、「オン」と「オフ」の休息配分が不適切であると疲労がコントロールできません。休む時はしっかり休めるように整えが大切。
働けなくなると自分自身も採用した職場も不利益になりますので、疲労コントロールは働くうえで最も重要と言えます。
具体的な症状②:睡眠がとれない
早く寝なくてはいけない、明日はこうしよう、、、など不安による過剰思考で寝れないことはありませんか?
疲労感にも関係しており、睡眠がとれないと頭はフル回転で常に疲れています。
仕事をしていても会話内容がしっかり分からなかったり、何をやっていいか行動も分からなくなったりします。
しっかり、真面目にという気持ちは良いですが、休む時はしっかり休むよう区切りをつけて切り替える能力が働くために必要です。
うつ病の思考特徴?固すぎる正義感で働けない
融通が効かなかったり、「まぁ、いっか」というようなほどほどができない。
自分で理想を追い求めすぎていつの間にか疲れてしまう。
真面目過ぎる正義感もひとつの原因です。
具体的な症状①:常に仕事モード
常に良い結果を残したい、組織の一員として代表の言葉に感銘をうけた。
私も頑張ります。。。
こんな状態で常に四六時中仕事モード。
「真面目に」という思いは良いですが、区切りをつけて切り替えることは働くために大切です。人生は仕事だけではありません。プライベートの充実も必要です。
具体的な症状②:できない=いけないこと
真面目に考えすぎてしまい、できないことは「悪」と考えすぎてしまうことはありませんか?
同じ人間はいません。「できないこともある」という考え方で、柔軟に受け入れる心の余裕が大切です。
何でも完璧に出来れば良いですが、思い通りにいかないこともあります。
それが人間です。
できないこともあって当然で「いけないこと」という認識は捉え方が固く、ストレスフルな状態を作り出しています。
うつ病で働けない、罪悪感はどうすればいいの?

性格傾向や置かれている状況によって考えてしまいがちです。
原因は以下です。
「うつ病で働けない」という固い思考や価値観が根本的な原因
思考の範囲の広げてみると価値観が広がります。労働嫌いな方もいることで世の中が整っていると思います。
「長く働きたくない」「楽な仕事が良い」「疲れない仕事がいい」
すぐに仕事を変えてしまう方もいるため、そういう方のニーズに合わせるように仕事があります。世界は広い・・・そういう思考も大切です。
「うつ病」でも「働けない」という思考を変えていくことが必要
うつ病になりやすい方の性格特徴が「メランコリー親和型」です。
こんな思考はありませんか?少しずつ柔らかくしていきましょう。
- 几帳面かつ完璧主義
- 責任感が強い
- 対人関係も配慮が行き届いている
- 他人から嫌われることを恐れる
- 人を傷つけることや人と争うことをも恐れる
- 嫌な仕事は率先して行う
- 他人に尽くす傾向
- 負い目が生じることを避ける
- 転居、異動、結婚など、秩序が乱れるできごとが嫌だ
情報・知識&オピニオン imidas
和らげよう、几帳面かつ完璧すぎな性格
何事も完璧にこなせば気持ちが良いものですが、うまくいかないのが人生です。ほどほどでも良いという受け取り方が大切で、できるようになるとストレス緩和に繋がります。
和らげよう、責任感が強すぎる性格
責任をもって取り組むことは社会人として良い姿ですが、誰からも良いように思われるために演じていませんか?失敗はすべて自分の責任・・・のように。
真面目すぎる考え方に囚われると、ストレスの原因となります。
しかし、責任感に着目した考え方で以下は特別です。
母子家庭・主婦だから働けない、原因は「家庭要因」
自分がうつ病で、子どもを養うことができない母子家庭や、うつ病で働けず夫に頼りっぱなしな主婦などは、性格に相まって家庭要因が責任感を駆り立てています。
自分が情けない・・・こんな風に思うかも知れませんが、病気をすれば誰もが思うことです。
自分だけが・・・と思うのは都合のよい思考です。
特別に考えてしまう思考は、ストレスの原因ですから転換することをおすすめします。
自分の求める内容が高水準過ぎる
誰もが理想の自分を追い求めているはずです。なりたい自分に慣れれば気持ちが良いものです。しかし、なりたくても慣れないこともあります。人間ですから得意なこと、不得意なこともあります。すべて得意になれればいいですが、できないこともあります。そこを認めてあげましょう。それが悪いことではなく、人間であるという見方ができれば、さらに一歩先を歩めるはずです。
うつ病で働けない・・・甘えなの?

働けなく、お金も出して貰っている。私は甘えている、、、こんな疑問を深掘りしていきます。「うつ病は甘えだ・・・」、こういった捉え方をしていまうのが日本社会だと思います。しかし、甘えの部分もありますので気持ちの整理を正確に行うことが求められます。
うつ病で働けない・・・甘えではなく、偏った思考が原因
状況判断、思考整理が難しくなっているのがうつ病の症状でもあります。
うつ病を患っている場合、症状の程度によっては「判断すること」がエネルギーを沢山消費させてしまいます。原因は偏った思考が考えられます。
真面目に考え過ぎると働けない、疲れる・・・。
真面目に考えすぎていても、甘えの部分とそうでない部分があるため見極めることも大切です。頼れる部分は頼るけど線引きが大切。
判断が難しくなっているのが病的な症状です。自分で出来ることはやって、どうしても・・・という部分は頼るのが良いように思えます。
「うつ病で働けない」、考え過ぎは「甘え」と言える
「すべて病気がいけない」ということになっていませんか?
こんなツイートがあります。
うつ病を患っていても働けている方がいます。気持ちが後ろ向きになっていませんか?
難しいのはどこまでが「甘え」であるかという線引きです。
体が起こせなかったり、眠れないなど辛い症状がある方もいます。
そこで、思考や考え方に注目をしていきたいと思います。うつ病にかかりやすい性格傾向が「メランコリー親和型」で、真面目で正義感が強い性格が特徴です。
一度、客観的に自分を見つめなおし、以下のようなことがないか確認をしましょう。
「甘え」の線引き確認①:周りが自分に合わせてくれないと思う
真面目に考えすぎてしまい、
「周りが合わせてくれない」「ついてきてくれない」
こんな考え方が強くなってしまう場合は要注意です。ストレスが大きくかかっています。考えてみて下さい。自分と同じ人間はいますか?
「考え方が違う=不正解」
このような考え方では狭い捉え方になってしまいます。相手のことを理解する心がもてなく、相手を否定したり、怒ったり、受け入れない態度になってしまうことは性格特徴ゆえの「甘え」でもあります。自分で自分を苦しめています。
「甘え」の線引き確認②:主張が全く通らない、だからできない・・・
- 思い通りにできなく、事が進まないから相手が悪い
- 生理的に受け入れもできない、だからできない
価値観が受け入れられない観点から考えると、上記は我がままで「心の甘え」です。
意見がぶつかっても問題はありませんので、心の余裕をもちましょう。
こう考えましょう「すべての人が同じ価値観ではない」
違う価値観の人の意見をしっかり受け入れ、別の考え方や見方ができるように工夫をしていきましょう。怒ってしまわないよう「アンガーコントロール」も大切です。
うつ症状が酷い場合はうまくできないですから、主治医の指示に従って休息し、活動が許された場合に限って、価値観を徐々に広げていければ良いと思います。
「うつ病で真面目過ぎる思考が強化」、だから罪深く捉える
思考の範囲の広げてみると価値観が広がります。労働嫌いな方もいることで世の中が整っていると思います。
「長く働きたくない」「楽な仕事が良い」「疲れない仕事がいい」
すぐに仕事を変えてしまう方もいるため、そういう方のニーズに合わせるように仕事があります。世界は広い、、、そういう思考も大切です。
うつ病で働けないけど、生活保護はもらえるの?

働けないことで困るのがお金の問題です。
生活費が捻出できず公的な補助金に頼らざるを得ない状況にもなり得ます。
うつ病でも受給可、「働けない」「生活できない」から脱する条件
生活保護制度は税金で賄われている公的制度です。
受給条件が決まっているため正確に満たすことで受給することができます。
以下が条件です。
・資産の活用
預貯金、生活に利用されていない土地・家屋等があれば売却等し生活費に充ててください。・能力の活用
働くことが可能な方は、その能力に応じて働いてください。・あらゆるものの活用
年金や手当など他の制度で給付を受けることができる場合は、まずそれらを活用してください。活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)
預貯金、保険、不動産等の資産調査
扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
就労の可能性の調査厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から収入(年金や就労収入等)を引いた額を保護費として毎月支給します。
引用:厚生労働省
生活保護の受給中は、収入の状況を毎月申告していただきます。
世帯の実態に応じて、福祉事務所のケースワーカーが年数回の訪問調査を行います。
就労の可能性のある方については、就労に向けた助言や指導を行います。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html
「車」は基本的に手放さなければならない
生活を送る上でネックになるのが「車」です。
所持していると「資産」という考え方になりますので、生活保護制度を利用する場合は、手放すことが必要です。
しかし、地方住まいで交通機関に制限がある方は、手放すと不自由な生活が避けられません。
うつ病の影響でバスや電車など人混みが苦手傾向な方は、厳しい状況となります。
受給する場合は行動制限が少しでも緩くなるよう、内服薬やカウセリングを利用してメンタルを調整する工夫が求められます。
前項でも綴りましたが、思考を変える工夫が生きるために必要となりますので、生きるために変えていきましょう。結果的にストレスは緩和されますので、良い方向に流れていきます。
どうしても・・・というケースもあるため生活保護制度は使い方による
前提として、「すべての基準を自分に合わて貰う・・・」という考え方は存在しません。
求めているとすれば「完全な甘え」です。
生活保護費を受給するためには生活の工夫が求められますので、どうすればいいのか思考錯誤しながら就労能力を高める働きかけを行っていきましょう。
しかし、どうしても困難なケースもありますので、そういった場合は生活保護制度を使う期間を決めましょう。「生活保護でもいいや・・・」という気持ちは社会不適合な考え方ですので、良くありません。
自暴自棄になってしまう気持ちも分かりますが、休息期間を設けていくことで気持ちが徐々に整っていきますので、まずは「3ヵ月」「6ヵ月」「9ヵ月」など区切りをつけることがおすすめです。
最低限、公共交通期間を利用できる体力・メンタルがあれば就労に繋がります。
うつ病で働けない人はどうするればいいのか?

具体的な方法を解説していきます。
うつ病でも思考の柔軟性を上げ、「働けない」から「できる」に価値観を変える
- 考えが頑固すぎる
- 真面目すぎる
- 責任感が強すぎる
限度を超えてしまうと、うまくできなかった場合に強いストレスとなって返ってきます。「何でも、一旦は受け入れることができる心の余裕」を少しずつ構築することができれば、新しいものが沢山入ってきますので、視野が広がり、過去に捉われることなく未来に向かって前進できます。より具体的な行動を解説します。
今までしたことがない「習い事」
生活にメリハリをつけるという意味でも良い刺激になりやすいです。
新しい出会いのなかで繋がる人から様々なことを聞き入れることで、受け入れの練習になります。
主治医と相談して積極的に外に出ることも考えていきましょう。
読書、本を読む
沢山の本を読んで、様々な視点から考え方を取り入れてみましょう。
著者の経験を手軽にインプットできるのが読書です。
新しい価値観と出会えれば、働くための道筋にも繋がってきます。
大切なのは自己コントロールです。
休憩なしで読書し続けても疲れますので、コントロールすることを忘れず取り組んでみると本を読むことも就労に繋がる訓練です。
行動パターンを変え、新しい生活をする
必ずこうしなければいけないというパターンを少しでも変えられれば、ストレス緩和に繋がります。
例えば、
Before:必ず7時に朝ごはんを食べ始めなければならない
After:7時30分だけど、7時台で食べられているからいいや
極端な例ですが、少し基準がズレても適応できた自分を褒めてあげましょう。
自分を褒めるためのSNS発信
褒めることは難しいことだと思いますが、一人で孤独に行うと余計にやる気も湧いてきません。日記みたいな記録は疲れますので、Twitterを利用してみましょう。
自分に対して「できたこと」を何でも呟いてみてはどうでしょう?
- 家の外に出られた
- 仕事にいけた
- 悲観的にならなかった
- ご飯が食べられた
何でもいいです。
あなたが行動した証です。
「生きている」という視点で見てみましょう。「#タグ」をつければ同じ悩みを持った方とも情報共有もできます。ですが、SNSを利用する場合は距離感を大切にしましょう。
【まとめ】働けない・・・うつ病だから?未来は自分で決めるもの!

大切なことは2つ
- 自分を知ることから始める
- 自分を認める
ひとりで生きていけないのが人間です。
家族以外の関わりがあって生活が成り立っています。自分のことしか考えられないのは、弱くて甘えている証拠だと思います。
世界中の人々は完璧で全員が立派なのでしょうか?
弱い自分がいてもいいんです。人間なんですから。
そんな自分を少しでも認め、誉めてあげましょう。
嘘、偽りのない自分をを知り、生き方を柔らかくしていくことが働けるための近道と言えます。
さらに自分を知るため、深めるためのサポートはこちらからどうぞ!
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