夫(会社員)、私(主婦)、息子(大学生)、
祖父(80歳)、祖母(84歳)の5人家族
お婆ちゃんの体が弱ってきてるし、
私達も生活があるから、どうにかしないといけない。
入所施設を探したいけ、介護付き施設って何?
施設って介護するのが普通じゃないの?
調べると聞いたことがない名前が多くてよく分からないわ。
こんな疑問にお答えします。
入所系の施設にも種類があり、用途やサービスによって費用や内容が分かれています。すぐ入所したくても、どこもいっぱいで入れない状況が続いているため事前調査が大切になります。
入所までの期間は「在宅介護」となりますので、こちらの記事が参考になります。
執筆者の経歴
- 作業療法士10年以上
- 勤務歴(病院・介護施設・児童支援・就労支援)
- 現在は就労支援に従事(障害のある方のリクルート)
現在、障害福祉分野で働いていますが、もともとは高齢者介護・介護保険から仕事をはじめています。
就労のサポートをしていると介護問題が出てきますので、今は両刀使いです。
リハビリの臨床経験を通じて学んだことをもとにまとめます。
高齢者向け介護付き住宅とは?
高齢者が入居できる施設住宅を意味しますが、特徴は介護が「サービスオプション」として位置づけられているかです。
施設運営は「社会福祉法人」がイメージとして根強いですが、介護保険法が制定されてから民間企業が参入しやすくなりました。
インフラ不足で入所できず
- どこの施設でもいい
- 預かってくれれば何でも
- とにかく入れて
こんなニーズの方も多くいるのは事実です。介護事業に法人が参入しやすくなった分、ノウハウなしで介護サービスを提供する施設もあります。
入所させたい気持ちは分かりますが、大切な家族をケアして貰うことを忘れず、慎重に選ぶことをおすすめします。
介護付き有料住宅(有料老人ホーム)
- 介護等のサービスが付いた高齢者向け の居住施設
- 介護等が必要となっても、ホームが提供 する介護サービスである「特定施設入居 者生活介護」を利用しながら、ホームでの 生活を継続することが可能
【特定施設入居者生活介護の概要】
有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設に入所している要介護者等、当該特定施設が提供するサービス内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの機能訓練及び療養上の世話を言う
【人員基準】
管理者 :1人配置(兼務可能)
生活相談員:(要支援+要介護)100:1
看護職員、介護職員:
要支援:看護職員+介護職員=10:1
要介護:看護職員+介護職員=3:1
機能訓練士:1人以上配置(兼務可)計画作成担当者:介護支援専門員1人以上配置(兼務可)
特定施設入居者生活介護の概要:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/11/dl/s1102-7c2.pdf
介護保険制度を知らない方でも分かる、特定施設のポイントは以下です。
- 事業主は特定施設の基準を満たすとで介護保険サービス費用を国から得られる
- 人員配置基準をより手厚く満たすことが求められるためサービスの質がUP
- 介護保険費用を定額で支払うため、サービスが分かりやすい
- 外部の介護サービスは受けられず、基本は契約施設のサービスを受ける
計画書(ケアプラン)に基づいて、介護サービスをしっかり受けたい方がニーズとして適しています。
介護費用は契約される施設によって、上乗せされる内容があります。
例えば、
- 買い物
- 病院受診の付き添い
など
通常より、専門職員の配置基準を手厚くして濃いサービス提供になるため、人件費分の上乗せは考慮してもよい内容だと思えます。
住宅付き有料とは?
「サービス付き高齢者向け住宅」といい、通称「サ高住」と呼ばれています
民間法人が主体で、住宅タイプも住宅型、サービス付き、健康型があります。
分かりやすく説明すると「高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅」で、
用途は、
- 安全に独り暮らしを継続したい
- 家庭の事情で独り暮らしが必要
家族と一緒に住まない、住めないなどの事情で、安否確認や生活相談が必要な方が利用されます。
マンションタイプの高級住宅から、一般のアパート住宅タイプまで様々で、温泉地にある施設では温泉に入れるサービスもあります。
抑えるべきポイントは3つあります。
①自立度が高い高齢者が対象
アパートで独り暮らしをする日常生活能力が必要です。
具体的には、
食事、更衣、整容、トイレ、入浴といった身の回りのことが自分で行える
買い物、洗濯、病院受診の送迎などは住宅の別オプションで可能です。
食事も3食付いている所が多く、ひとつのコミュニティとして生活することができます。
②著しく介護度が重くなると退去になる
オプションサービス付きの賃貸住宅のため、老人施設のような機能はありません。
寝たきりになったり、認知症が重くなり排泄管理が全くできないような状態になれば在宅生活が難しくなりますので、別の入居施設への退去となってしまいます。
入居先が決まらない場合は、一時的に住み慣れた家に帰宅することにもなりえますので、息子、娘などのキーパーソンが近くにいない場合、介護負担が重くなると言えます。
③介護が必要な場合は外部サービスを利用
サービス付き高齢者向け住宅では、介護サービスは外部サービス利用を基本としているところが多いです。
ケアマネージャーに訪問介護サービスをケアプランに盛り込んで頂き、必要な時間帯のみ利用する方法をとります。
高齢者住宅を運営する法人によっては、介護士が在中しており、
- 入浴
- 更衣
など 必要な部分を介護オプション料金(実費)として設定している施設もあります。
介護が必要な度合にもよりますが、訪問介護だけでは足りずオプションサービスの利用が多くなると出費もかさんでしまいます。
離れている家族は、定期的に本人と会う機会を調整して生活機能の確認や、今後の方針などをしっかり定めておくことが望ましいといえます。
【生活視点からみた】介護付き住宅のメリット、デメリット
介護付き住宅は一般的な「施設サービス」と異なることが想像できたかと思います。
生活や暮らしを視点として考えた時のメリット、デメリットは以下です。
住宅付き介護のメリット
- 自分の力で、自分らしく暮らすことができる
- 高齢夫婦のみ、あるいは独居にじゃなるがコミュニティに入れる
- 食事サービスが盛り込まれている
- バリアフリーで安全、住宅改修するより割安
- 介護が必要になった場合も特定施設であれば利用可能
住宅用途のため要支援、介護度が軽い方が対象ですので、
「自分でどうにかしたい」「自分だけで生きたい」このような思考がしっかりある方はとても良いサービスと言えます。リハビリテーションの観点から考えると「その人が、その人らしく」という部分に当たると思います。
築年数50年ほどの住宅は殆どがバリアフリーに対応していなく、住みやすさを考慮すると住宅改修費用もかさみます。高齢者コミュニティがすぐそばにある環境もプラスに働きますので、思い切って移り住むという選択肢も有りなのではないでしょうか。
住宅付き介護のデメリット
- 介護度が高くなると費用がかさむ
- 提供される内容によっては少々縛りがある(食事や風呂の時間)
特別養護老人ホーム、認知症対応型グループホームなどと違い、ケアの部分が有料化している内容が多いです。
介護サービスを利用しなくてはならない比率が増えるにつれ、外部に依頼する介護保険サービスだけでは足りなくなりますので、実費サービスが増え割高になってきます。
機能低下が顕著となれば、退去しなくてはなりません。
したがって、加齢による機能低下があっても、予防しながら過ごすための能力は必要です。
食事や入浴などは共同部分でもありますので、多少の縛りは仕方ないといえますが、生活リズムという観点では、時間が決まっていた方がプラスに働くと考えられます。
介護付き住宅は認知症の対応も可能か?
社会問題とされているのが認知症です。
最近では対人問題に発展しやすいケースも見受けられています。認知症は加齢から徐々に発症するタイプや病気に起因するものなど様々あります。
自宅での様子をみていると、本当に施設でお世話になっても大丈夫なのか不安になると思います。
介護付き住宅の場合は「症状による」
認知症対応型であれば問題はありません。
しかし、非対応型はそうもいきません。
認知症は物忘れだけではなく、
- 感情の激しさ(落ち込み、怒り)
- 物盗られ妄想
- 幻覚
- 徘徊
などの周辺症状が生活に大きく影響をもたらします。
ひとつの基準として、症状によって他の利用者とトラブルになることが続くと、退去の可能性が否定できません。
例えば、
- 他の利用者の部屋に勝手に上がり込んでしまう
- 食事の時間に盗食する
- 帰りたいといって常に外に出ようとする
- 被害妄想がひどくなる
- 暴力行為
社会性の低下によりコミュニティに属せなく、契約書の規約に違反した場合は退去勧告もあり得ます。
行き先について困る場合も多いため、こういう時は、施設の生活相談窓口や市役所などの介護保険課にあたってみましょう。
介護付き住宅(有料老人ホーム)はどんな人が使うのか?
利用される場合のニーズについて考えてみました。
介護付きで高い自由度で住宅生活した
食事や入浴などは多少の制限がありますが、ご自分のペースで自由に生活がしたいというお気持ちが多いと考えられます。
利用者は元気な高齢者ですから「まだまだ人の手は借りたくない」という自立心の強い考え方です。
独居、高齢夫婦では日常生活が難しいため介護付き住宅の方が安心
住み慣れた住宅では離れた家族は不安が大きく、近隣に頼れるコミュニティも無い場合は、先々の介護まで予測した上で利用されるととても便利に働きます。
家庭事情で家族と同居ができない
- 息子や娘たちと折り合いが悪い
- 嫁姑問題などで行き場がない
かつ
- 安否確認が必要
こんな場合、有料老人ホームを利用されるケースが多いと考えられます。
ほんの少々の介護が必要であれば、サービス付住宅でも安全に暮らすことができます。
【まとめ】介護付き住宅の今後の需要は?
引用先:内閣府 将来推計人口でみる50年後の日本
「少子高齢化社会」が到来しており、内閣府の予測によると日本の高齢化比率はさらに高まります。
年齢を重ねるにつれて介護問題、生活問題が発生することを鑑み、地域包括という観点から予測すると今後も介護付き住宅の需要はますます見込まれると思われます。
公的施設は介護度が重度でケアが必要な方が対象となっていますので、民間法人が主体となっている有料老人ホームは介護度の軽度者を受け入れ、予防事業に力をいれ、地域に根ざした運営を行っていく姿勢が求められていきます。
まずは「在宅」という流れが主流ですから、
在宅介護サービス
↓
住宅介護付き
↓
介護施設
このステップで各サービスについて学び、施設の利用を検討していきましょう。
⏬ 施設探し、在宅介護サービスはこちらの記事 ⏬
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