就労移行支援員のストレス解消事例:すぐに実践できること

<strong>職員A</strong>
職員A

もうストレスだらけで支援に疲れた

休み取りにくいし、週6日勤務の日はつらい…

こんな悩みを深堀りしていきます。

就労移行支援員の「闇」事情についてはこちらの記事で綴りました。


就労移行支援員の仕事は疲弊する原因が多いと綴らせていただきました。

ストレスを抱えたまま業務を行うことで

  • 通所率のかさ増し
  • 通所率という言葉の乱用
  • 利用者を言葉を虐待する

このようなことに繋がっていきます。

<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

小林玄人:ハルト(@haruto_shelf)
作業療法士歴10年以上
手帳持ち
就職者実績60名以上
就労移行支援事業所でセンター長兼エリアマネージャーを経験
就労移行支援の全てを知り尽くしている

私も就労移行支援員でしたので過剰なストレスを抱え、病気を再発させてしまいました。パワハラ紛いな指導や統一されていないやり方、受け身では通用しないOJTなどに不信感をもちつつ、職員自体が大切にされていないと感じたからです。

そんな私や就労移行支援員の過労実態やストレス解消について調べてみましたので参考にしてもらえると幸いです。

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障害福祉サービス:退職者は70%超えの世界

障害福祉サービス:退職者は70%超えの世界
2023 年度障害福祉サービス等の人材確保に関する調査について

就労系は日中活動のためそこまで職員不足は無いが3割は人材不足に陥っている事実はある。

別記事で綴った通り、就労移行支援員の場合は職場の人材入れ替わりが激しく、とくに大手企業で傾向が強い。某求人サイトを覗くと求人が出続けている案件もあり、職員が定着しないとすぐにわかってしまうほどだ。

人材確保が難しい要因

2023 年度障害福祉サービス等の人材確保に関する調査について

人材確保や職員の不満にも繋がっているのが薄給問題だ。きちんとデータに示されており、早急に解決しないといけないが進みは悪い。

「求める人材がいない=福祉への興味関心」という見方ができる。一般企業から転職される方は知識が皆無ですし「人材派遣会社」と勘違いしている場合がある。また少しでも日々の業務のなかで勉強して自己成長できる人材なのかというラインも大切である。

<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

私がセンター長をしてた事業所では私が試験官をしてペーパーテストを行ったり、マニュアルに沿ったことができるか確認まで行いました。中途採用でも質の高い人材確保が必要だということは試験内容から理解できました。

就労系はとくに人生経験も必要になるため新卒採用をしない方向になっているのもデータからわかる。

利用者を就職に導くためには、支援者自身が転職をしたときの経験がリアルに必要となりそのまま支援に結びつく役割がある。

就労移行支援員のストレス解消方法とは?:業務以外に行うべきこと

前置きが長くなったがデータから分かるように

  • 人材不足
  • 薄給
  • 近隣との競合による業務過多

この状況下で就労移行支援員のストレス解消方法について調べてみた。

利用者と同じことを実践していく

利用者にストレス管理やマネジメント方法を伝えていくなかで、自身の経験を話すことができないと利用者には伝わらない。そこで、利用者と同じことを実践していくのがストレス発散方法に変わっていきます。

<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

私が経営していた事業所は完全ストレスフリーでしたので退職者も0人。職場の満足度アンケートでは社内の上位に入ることができました。私が直接、職員に聞いたストレス解消方法をお伝えします。就労移行支援員をされている方は参考にどうぞ。


趣味に没頭する

利用者も好きなことはあります。私が経営していた事業所では圧倒的にアニメを見る方が多かったですので、利用者から面白いアニメを教えてもらい試しに視聴したらハマった職員さんもいました。

また、ご自身で趣味がある方、キャンプ・山登り・ライブ参戦・音楽を聴くなどがあればそちらに没頭するのがストレス解消方法になりますし、実践している職員が実際にいました。

適切な睡眠と食事

不眠にならず適切な睡眠時間が確保できているかは職員面談でよく聞いていました。

  • 寝る前に仕事のことを考えてしまう
  • 担当している利用者が通所できなくなったらどうしよう
  • 講座がしっかり運営できるか不安

などがありましたので、傾聴して何があってもフォローするように伝えていました。不安が払拭できれば仕事のことを考えずOFFの時間を作ることにも繋がります。また、運動が適切にできているかも質問していました。体を動かすことでストレス発散にも繋がりますし、睡眠の質にもつながります。スッキリした気分で出勤できるためにも日頃から運動習慣をもつことは大切です。

最後に食事です。食べ過ぎは健康によくありません。職員に聞くと気をつけている職員さんは多かったです。年齢的な部分もあったかと思いますが

  • 脂っこいものは控える
  • 腹八分目にする
  • 飲酒量には注意する

この辺はとても印象深い回答でしたので、もし実践できていない就労支援員さんがいれば確認をされてみて下さい。

喫煙をして発散している方もいますが不健康ですので控えましょう。

有休をとるように積極的にすすめていく

これは上司から進めていかないと達成するには難しいことです。

<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

私が積極的に行っていたことの一つです。私も有休を取っていましたし、休むときの仕事の流れまでレクチャーして休んだりしていました。また、職員にも休むように働きかけて月1回は有休を取得、とくに週末に休ませて連休を与えるような工夫をしていました。これが満足度の高い職場になった理由だと思います。


休むことは労働者の権利ですので積極的に進めていければ職員のパフォーマンスの向上に繋がっていきます。そういうセンター長に巡り会えればいいですが、難しいのも現実です。もし有休や休みがうまく取れなかった場合は社内の通報窓口に訴えもいいと思います。

声を上げていかないと改善されません。とくに大企業だと細かいところまで目が行き届かないので気をつけたほうがいいです。

就労移行支援員のストレス解消方法とは?:業務中に必ず行うこと


3つあります。

絶対に一人で抱え込ませない

一人で抱え込むと必ずストレスに変わり、情報共有もされません。

失敗も成功もしっかり暴露するように伝えることが大切です。

大丈夫です。

失敗を報告することで給料査定に響くことはありません。もし響いたらブラック企業です。

日頃から失敗・成功のコミュニケーションを職員間で共有しながら精神的な負荷を少なくして働きやすい職場へと変化させていくことが大切です。

支援の方向性を必ず決める

〇〇の利用者の方向性は■■にする

こういう取り決めがなされないと支援の方向性がぶれていき、職員間で揉め事が起きます。

必ず相手を尊重しながら相談をして、感じたことを自由に意見交換できる場があると抱え込んでいたことが解放されてスッキリしていきます。

<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

一日を締めくくる「夕礼」はとくに大切になりますので、時間が少なくても的を絞ってミーティングすることが大切です。


感情的にみないで客観見することも大切、距離感に注意

気をつけないと「事業所の利益」「かさ増し通所」にもなりかねないのですが、支援方法が本当によいのか感情ではなく客観視することが大切です。具体的な問題点、解決にどのくらいかかって、就職までのタイミングは…といったようにすすめるのが大事です。

  • 可哀想
  • 人柄がいいから
  • 〇〇だから大切にしてあげたい

こういう考え方だと感情が入っていて客観的にみれていないので注意が必要です。チームワークで意見交換して感情論抜きでやりとりすると良い支援に繋がっていくと思います。

ストレスが解消できなければ「闇」事情に飲み込まれていく

ここまで労働問題からストレス解消まで具体的に触れてきましたが、いかがでしたでしょうか。

人手不足は他分野に比べると少ないですが、新卒採用はほぼない業界だと思ったほうがいいです。私が勤務していて新卒で入った社員情報は掴んだことがありませんし「新卒募集」といった文言で求人をかけているところもみたことありません。

職員の入れ代わりが激しく、会社の変化も大きい業界です。変化に耐えられる忍耐力が必要です。そのためにストレス解消方法を日頃から用意しておくことが大切になります。

ストレスを溜め込むと、こちらの記事のような格好になりますので闇事情もお伝えできればと思います。


<strong>小林玄人</strong>
小林玄人

具体的な体験談についてはnote記事で綴っていますので手にとっていただければ幸いです。このHPで扱っていない気持ちを吐き出していますし、リアリティに営んだ内容となっています。


就労支援員が語る真実、心のうちを吐き出しました【有料です】|haruto(作業療法士×会社員×うつ病再発)
こんにちはハルトです。 私は就労移行支援事業所で勤務をしていた元職員です。 現在は運営会社によって心身疲労に追い込まれてうつ病を発病し、クローズ就労で転職をしながらさらに体調を悪化させ再々休職中です。 このnote記事に書き記したのは、 ・...


【本音】給料のため…家族のため…そんな福祉の事業所運営に嫌気がさしました|haruto(作業療法士×会社員×うつ病再発)
こんにちはharutoです。 タイトルにもある通り、私の当時の心情です。 利用者 事業所運営 私の家族 どれも大切で連動していることです。 業界歴が長くなるにつれて、私が自分の価値観を大切にする傾向が強くなっていきました。 経営の側面も分か...

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