
就労移行支援の体験談って検索かけてもヒットしない

体験談が聞けると嬉しいなぁ
こんな疑問を解決します。
就労移行支援の体験談って検索をかけてもヒットが少ないですよね。少しでも、どんな事がことがあって、感想は~でのような記事があれば安心感も深まるかと思います。

小林玄人:ハルト(@haruto_shelf)
作業療法士歴10年以上
手帳持ち
就職者実績60名以上
就労移行支援事業所でセンター長兼エリアマネージャーを経験
就労移行支援の全てを知り尽くしている
私が現役で現場にいたときに、利用者目線での体験談10選をお伝えしていこうと思います。体験者の対応もしており相手の立場にたって関わっていましたので、少しでもイメージが湧くと安心感にも繋がりますので、そのようにこの記事を使って頂ければ幸いです。
体験談①:事業所に入ると丁寧な接客を受ける
事業所に到着して中に入ると「お待ちしておりました」など笑顔で丁寧な言葉がけをうけます。続いて体調の確認があります。「よく眠れましたか」「今日の体調はどうですか」等と言った質問をしていきます。少しでも安心して貰えるよう、まずは緊張感を解くような格好で導入していきます。
続いて、当日担当する職員からご挨拶をうけます。「本日担当させていただく◯◯です。宜しくお致します」という形です。
通所してからの流れの確認を担当職員と一緒に行っていきます。
- 出勤簿にチェック
- 名札をつける
- 荷物の収納
- 座る座席の案内
など。
丁寧な事業所だと一日の流れが書かれたスケジュール表の掲示がありますので、それに沿って行うと一日の流れが分かりますので安心できると思います。
導入時はとても丁寧でスムーズに進みます
体験してみるとわかるのですが「接客されているなぁ」「お客様として扱われている」といった感想を持つはずです。少なくても私はそういう感じでした。丁寧に付き添いの職員もいたりすると安心することができます。就労移行支援事業所を体験するだけでも勇気がいることですので、そこをサポートしてくれるのはとても心強いなと思うはずです。

担当職員を決めないで曖昧にして放置する事業所もあるようですが、そういった事業所は避けるべきです。
体験談②:朝礼で最大限の配慮を受ける
当日に通所する利用者が集まったら朝礼を始めていきます。朝の確認事項、職員や利用者からの諸連絡の確認、来客者の確認、そして体験者がいれば自己紹介です。
避けて通れないのが朝礼での「自己紹介」です。何を話せばいいか全然わからないですよね。想像しただけで緊張感が増してドキドキしてくるかと思います。そういうときは遠慮なく担当職員さんに聞くのが良いです。

私の場合、朝礼時は常に付き添って雰囲気の説明をしていきました。自己紹介される前のタイミングで「名前」「お願いします」だけで良いですよと気配りをしたのも覚えています。
朝礼時の自己紹介は一言だけで十分、安心して
事前に打ち合わせしても緊張して上がってしまったり、特性でベラベラと話してしまう方もいますが、基本的に職員が付き添っていれば問題ないです。しかし、そこまで気配りができない事業所がありますので注意をしましょう。何か意図をもって気配りしない事業所もあるみたいですが、個人的には間違った対応だと思います。しっかり付き添って不安解消に務めるのが良いと思います。何があっても職員が助けてくれますし、事前に体験者が来所されることは利用者も告知されていますので安心して大丈夫です。朝礼の自己紹介は一言でOKです。
体験談③:プログラム【講義編】
講義から始まるプログラムの場合は「〇〇時から講義を開始しますので、それまでに用意をしておいて下さい」といった告知が職員からされます。トイレに行きたければ速攻でいきましょう。プリントなどの配布物は他の利用者が気配りしますので安心して下さい。講義がはじまったら受講していきます。

私は講義が始まる前に、簡単に意味合いだけ説明を入れていました。何のために受けるのか疑問が湧くはずですし、自分にとって必要なのかも分からないと思いますので気配りをしていました。
プログラム開始前は説明や気配りが基本
私が体験を通して感じたのは「何のため」という部分です。ただ「ビジネスマナーで挨拶について講義します」だけだと「そんなの意味ないじゃん」って思ったりするはずです。しかし、挨拶が相手に与える印象や話し方、声のトーンなど細かく解説し、面接のときや就職した時にどうやって活かせればいいのか等が掴めると体験で講義を受けた意味があったなぁと「満足感」「充足感」に切り替わっていきます。
大切なのは充実感
講義は受け身で受けていると何となく終わりますし、つまらなく暇なときもあります。中には実技もありますので緊張する場面もあるかと思いますが「意味」「何のため」が掴めると納得できたという気持ちに切り替わっていくはずです。担当職員からちょっとした説明が入るだけでも変わりますので説明がなければヘルプして聞いてみましょう。
体験談④:プログラム【個別訓練編】
個別訓練からプログラムが始まる場合は担当職員が付き添って教えてくれます。PCが机上にない場合は一緒に取りにいき起動まで付き添って教えてくれます。プログラムが「タイピング」になっていれば、どのソフトを立ち上げて、どのように使うのかまで教えてくれます。使い方が分かれば一人で取り掛かっていきます。個別訓練の場合は説明が済めば職員の付き添いはありません。ひとりで黙々とすすめていきます。カードを分別したり、組み立てたり、手先を使うようなプログラムの場合も同様です。他の利用者と一緒に行いますので、やり方が分からなければフォローもしてくれますし質問しても問題ないです。
感じたのは仕事をしている感覚
仕事は個人で進めるものや協力して行うものなど内容によって分かれますが、感じたのは仕事を行っている感覚です。入力作業でも書類分別でも実際に仕事をしてみると実務的な要素が沢山含まれています。WordやExcelの学習なども実務に向けての使い方を覚えるためのプログラムになっていますので「仕事をしている」という感覚が湧くはずです。一人で行うプログラムの場合は担当職員が定期的に巡回したり、目配りをしてくれているので安心して進めれば大丈夫です。
体験談⑤:プログラム【集団訓練編】
講義、個別訓練のほかに集団でグループを組んで行うプログラムもあります。
例えば「ピッキングプログラム」
手順書に従って決められた商品棚から必要なものを集めてくる作業です。このときに丁寧な事業所だと担当職員から声掛けがあります。「説明うけながらやってみますか」「はじめは見学してみますか」などです。自信がなければ見学からスタートして要領が何となく掴めたら担当職員と一緒にやってみたりすれば良いと思います。いきなり一人で放置されることはまずないと思いますので安心して下さい。
苦手な人とも組んで仕事をすることについて
就職すると自分に合う人、合わない人が必ずいるはずです。いろんな方と「仕事」というミッションを達成させるためにどうすれば良いか方法を身につけるのも重要な訓練です。職員ではなく利用者と組んでみるとわかると思いいますが、利用者にも特性があり引っ張っていく人だったり、勝手に進めていってしまう人などもいます。そんな中、自分の立ち位置を確認しながらどうやったらスムーズに仕事(ミッション)が達成できるのか知ることも大切な体験です。集団プログラムでは苦手な人とも一緒にやらなければならないことも経験できる貴重な場と言えると思います。
体験談⑥:午前のプログラム終了と昼休憩
午前中のプログラムが終わると気配りが行き届いている職員であれば体調の確認をしてくれます。「具合はどうですか、午後のプログラムはどうされますか?」という一声があると思います。どうしても疲れている場合は午前中で切り上げても良いと思います。続けられそうなら継続でご自身の体調と相談しましょう。続けるとなればそのままランチタイムです。お弁当が提供される場合はそれを頂きますし、ご自分で用意をしていた場合をそれをいただきます。「自由時間なので好きにしていいですよ」という声かけが貰えると思います。自席で昼食をとっていきますし、スマホをいじったりリラックスしていきます。
他の利用者とコミュニケーションをとる機会にも変わる
自席の隣に他の利用者がいて気配りできる人だったら「どうでした?」など会話をする機会も生まれると思います。緊張するかもしれませんが、自分が通ったらというイメージを持ちながら過ごすと良いと思います。
- 通いはじめはどうでしたか?
- プログラムは受けてどうですか?
- どのくらい通所されているんですか?
こんな質問をしてみるのも良いと思います。職員には話せない事が聞けたり、どんな雰囲気なのか教えてくれる人もいます。他の利用者と交流を深めることで知らない情報を引き出すことができます。とくに「どのくらい通所しているのか」は良い質問だと思います。何に苦労していて、何が不得意など実体験が聞けるからです。リアルな声はなかなか聞けないですし、話が弾んでくると緊張もとけてきますので良い時間になると思います。
どの仕事をしてきたの?などプライベートまで突っ込む利用者もいると思いますが、そういう利用者がいたら適当に流して答える形でいいと思いますし、逆に聞き返してもいいと思います。特性で気が使えない利用者もなかにはいますので、注意が必要な場合もあります。気をつけましょう。
体験談⑦:午後のプログラム開始
だいたい午後13時からプログラムを始める事業所がほとんどだと思います。午後になると眠気も襲ってきますので注意しましょう。他の利用者をみても寝ている方がいるかと思います。内容は午前と同じですが、呼ばれて面談室に入っていく利用者もいるので体験時にみておくと良いと思います。面談なども説明があると思いますが、良い事業所だと週1回は面談をして、プログラムや課題の進捗、進路の相談などをしてくれますので「悩み」をぶつけてモヤモヤを晴らし、次に進む道標を掴み通所のモチベーションを上げていきます。
面談から得られる気持ちの安定感
面談が一度もない事業所はブラックだと思っていいと思います。時間は30分程度と決まっていますが、事前に予定が職員から告げられますので、悩みや先々のことを整理しておくことが大切だ思います。一人でモヤモヤを抱えると何のために通所しているのか意味がわからなくなりがちです。通所の意味合いを確認するためにも大切だと言えますので、面談は有効に使うのが良いと言えます。何も考えずに望んでしまっても職員から質問があり悩み事を引き出すような対応が得られますので心配はいりません。職員の力量にもなっていきますが、面談される利用者から必要な情報を得たかったり、体調の確認をしたい目的があって行うことなので面談自体は何も考えなくて良いです。得られるのは気持ちの安定感や明日につながるモチベーションだと思うと気が晴れてくると思います。
体験談⑧:体験を通した振り返り面談
担当職員を交えながら、センター長やサービス管理責任者等と必ず行います。体験を通して事業所の雰囲気やプログラムについて素直に聞いたり感想を述べても良い時間です。合う合わない、良い悪いなど率直にもの申しても構わない時間です。それが事業所にとっても改善する余地があることに繋がります。そして大切なのはサービスを利用してどうしたいかということです。自分の思っている分野に就職ができそうか、それに繋がる訓練になっているのかを明確にする必要性があります。
事業所をレビューする時間なので素直に
私が体験したのは事業所の雰囲気を素直に話をされる利用者や、何を話していいか分からない利用者がいたということ。そして迷っている。
どうすればいいのか分からないのは当然です。1日や半日だけ過ごしてどうだったかなんて、何を話せばいいのかも分からないのが普通。しかし、職員が気を利かせて気持ちや感想を引き出してくれます。もし、他の事業所を体験利用されている場合は無理に言わなくてもいいですし、迷っているって伝えればいいです。そういう質問は必ずあります。
体験談⑨:無理に利用をすすめてこないか
面談の最終質問は次の予定を立てる時間です。ここで体験利用を終了するのか、次回はどうするのか答えをださなければなりません。答えたくない場合は、体験利用は何回まで出来るのか聞いておくとよいです。「体験利用=タダ」ではなく、事業所もそれなりに浪費していますので「タダだからいいや」と安易な思考で受け答えするのは失礼です。なかには駐車場代をタダで受け持ったり、昼食を無料で提供してくれる所もあり採算度外視となっているからです。
悪い気がする場合は、一旦持ち帰ると回答されて下さい。それでも無理に利用をすすめるようなことがあればお断りしましょう。
次回の不透明さを明瞭化にするために
体験利用は個人で行っている場合と、相談支援専門員のおすすめで行っているケースがあります。困っている方を目の前にして不透明さを明瞭化させるのは当然だと考えます。体験した事業所で悩みが解決できるなら利用を進めますが、無理そうなら他を紹介する義務があります。一番いけないのは野放しにすることです。その人にとって必要なことがあれば伝えるべきですし、他のサービスを案内することも事業所の義務として位置づけられています。
体験利用は回数を設けているところがほとんどですので遵守しなければなりません。他事業所もあわせてベストな選択が出せるようにアドバイスするのが良いと感じました。当時の私は会社の犬でしたので、囲い込み営業をして次回の体験に繋げ、無理やり利用開始に繋げていたので良くないことをしていました。
体験談⑩:事業所の選び方は自分にあうかどうか雰囲気で
体験した事業所が合うか合わないかは、1回だけの体験ではわからないケースも多いですが雰囲気で決めるのが一番良いです。2~3個所も体験する場合はすべて1回だけでの体験に絞ってその中でいちばん自分に合う事業所を選択するのが良いといえます。何箇所も体験を繰り返すと基準がわからなくなってしまうので、5箇所も体験するのではなく2~3個所を1回ずつがおすすめです。どこもやっていることは同じようなことです。就職率や職場定着率、就職先などを抑えたうえ雰囲気の合うところを選びましょう。
最後は自分の「ちから」で決断を
その人の選択を尊重する考え方なので最終判断は自分自身にあります。微妙なラインで各事業所が利用してもらいたい雰囲気を醸し出しますが、最終判断は自分なので自分で決めてしまうのが良いです。

私は体験者の考え方によっては、中間の立場にたち、メリット・デメリットを説明して選択を促すようにしていたこともありました。決めたからには事業所側にも責任が問われますので、その人にとってベストな選択ができるように促すのが大切だと感じています。
【まとめ】就労移行支援の体験談10選:作業療法士が語る本音レビュー
私が勤務していたときのことを振り返りながら、それぞれのセクションで体験談としてレビューを入れさせていただきました。
どの事業所も自分のところを利用してもらいたいのが本音だと思います。
しかし、サービスが合わない利用者を無理やり通所させても、利用者からすれば貴重な利用期間を奪っていることになります。まさに通所日数の搾取です。
競争が激化しているため行われていることではありますが、利用者にとってマイナスになることは間違いないです。

そんな事業所を引かないための方法ってないの?

一番は大手事業所の見学も含めながら検討していくのが良いと思います。
中小企業と大手を比べていくのがいいと思いますので、私がおすすめする事業所をランキング形式にしてまとめていますので参考にどうぞ。
まずは大手事業所から見学していくことをおすすめしますよ。

大手のほうが印象としてはいいかも…。見てみるのも方法だわ。

見学だけなら無料ですのでおすすめします。


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